役名
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番号
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台詞
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注釈
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クワトロ
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001_001
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「これから・・・ゲートハルクに、ですか?」
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戸惑うように
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ブルーグ
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002_001
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「あぁ、少し行きたい場所があってな。」
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クワトロ
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003_002
|
「数年前、パラサイトの異常発生が原因で、住民は退去。」
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クワトロ
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004_003
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「現在はゴーストタウン状態で、特にめぼしい物は・・・。」
|
|
ブルーグ
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005_002
|
「それでも・・・調べたいんだ。」
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|
クワトロ
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006_004
|
「(少しポカンとして)はぁ。それなら止めはしませんが・・・。」
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ブルーグ
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007_003
|
「お前たちには、色々迷惑をかけた。・・・すまない。」
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|
クワトロ
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008_005
|
「あ、いえ・・・あれは・・・。」
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|
ブルーグ
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009_004
|
「・・・さよなら。」
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|
【間】
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|
クワトロ
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010_006
|
「ブルーグさん・・・?」
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不安を感じて
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【間】
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|
【SE/ガヤ】
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|
ブルーグ
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011_005
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両親が俺を引き取った孤児院は、ゲートハルクにあった。
|
M
|
ブルーグ
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012_006
|
何もないのかもしれない・・・いや、何もない方がいいんだ。
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M
|
ブルーグ
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013_007
|
そうすれば、この胸のモヤモヤは気のせいだと納得ができる。
|
M
|
アナウンスA
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014_001
|
「イースカルデ発、バドウス方面プラバス行。快速ライラック86号が3番線から出発します。」
|
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|
|
【SE/電車の発車音】
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|
|
|
【SE/電車走行音】
|
|
ブルーグ
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015_008
|
俺、一体何をやってるんだろう・・・。
|
M
|
ブルーグ
|
016_009
|
もし・・・何かあったら、俺はどうするつもりなんだ?
|
M
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ブルーグ
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017_010
|
俺の過去がわかって、それで今の俺が脅かされるなら・・・
|
M
|
ブルーグ
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018_011
|
「・・・そんな過去は・・・この手で・・・」
|
噛み締めるように
|
アナウンスB
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019_001
|
「次は終電、プラバス。プラバスに停車します。」
|
|
|
|
【SE/電車停車】
|
|
|
|
【SE/ガヤ】
|
|
|
|
【SE/地図を取り出す】
|
|
ブルーグ
|
020_012
|
「プラバスから・・・えぇっと・・・。」
|
キョロキョロと
|
ブルーグ
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021_013
|
「あ・・・バスが出てるな。」
|
|
|
|
【SE/バスのアイドリング音】
|
|
ブルーグ
|
022_014
|
「ゲートハルクには止まるのか?」
|
|
運転手
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023_001
|
「ゲートハルク・・・?一応行くには行くけど・・・。」
|
|
運転手
|
024_002
|
「・・・誰も住んでいないぞ?しばらく、戻りのバスもないし・・・。」
|
|
ブルーグ
|
025_015
|
「止まるんだな?わかった。」
|
|
運転手
|
026_003
|
「・・・ふむ。」
|
|
|
|
【SE/開閉音】
|
|
|
|
【SE/走行音】
|
|
|
|
【SE/停車音】
|
|
運転手
|
027_004
|
「着いたぞ。ゲートハルクだ。」
|
|
|
|
【SE/発車音】
|
|
ブルーグ
|
028_016
|
「・・・ここか。」
|
|
|
|
【歩き出す】
|
|
ブルーグ
|
029_017
|
霧が出ているな・・・。さっきまで何もなかったのに・・・。
|
M
|
|
|
【SE/ジャリ音】
|
|
ブルーグ
|
030_018
|
「ん?・・・骨?」
|
|
|
|
【屈んで拾い上げる】
|
|
ブルーグ
|
031_019
|
ますます廃墟らしくなってきたな・・・。
|
M
|
|
|
【立ち上がり、しばらく進む】
|
|
ブルーグ
|
032_020
|
「・・・孤児院?ここに間違いはなさそうだな。」
|
|
|
|
【看板を指でなぞる】
|
|
ブルーグ
|
033_021
|
「・・・え?」
|
震えるように
|
ブルーグ
|
034_022
|
「・・・ジュリアス孤児院・・・?」
|
|
|
|
【回想】
|
|
川崎
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035_001
|
「彼の名は『マイン・ジュリアス』。非常に優れた医学者で、当時私の助手をしていました。」
|
|
川崎
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036_002
|
「彼は個人的に孤児院も経営しており、元々病気である孤児を引き取り、治療をしながら生活させていたようです。」
|
|
|
|
【回想終わり】
|
|
ブルーグ
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037_023
|
俺のいた孤児院が・・・マイン・ジュリアスの孤児院・・・?
|
M
|
ブルーグ
|
038_024
|
・・・やっぱり引き返そうか。
|
躊躇い
|
ブルーグ
|
039_025
|
・・・いや!それじゃ、メアリーをイクス達に託して、ここまで来た意味が・・・。
|
|
ブルーグ
|
040_026
|
「・・・っく!」
|
意を決し
|
|
|
【SE/錆び付いた開閉音】
|
|
|
|
【場面変更/地下室】
|
|
ミランダ
|
041_001
|
「・・・っ!」
|
息を呑む
|
MJ
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042_001
|
「・・・来たようですね。」
|
|
ジェーン
|
043_001
|
「え?なになに?何するの?」
|
興味津々
|
リーン
|
044_001
|
「お前はまだ本調子じゃないんだから、大人しくしていろ。」
|
|
ジェーン
|
045_002
|
「大丈夫よ!ね?先生。私にも手伝わせて!」
|
|
MJ
|
046_002
|
「ジェーンは好奇心旺盛ですね。いいでしょう・・・始めましょうか。」
|
|
|
|
【MJが手をかざす】
|
|
MJ
|
047_003
|
「(魔法)ミスト・スクリーン。」
|
|
|
|
【場面変更】
|
|
|
|
【孤児院の中を歩くブルーグ】
|
|
ブルーグ
|
048_027
|
「・・・ん?」
|
|
|
|
【周りを見渡すが何もない】
|
|
ブルーグ
|
049_028
|
「・・・気のせいか。」
|
|
ブルーグ
|
050_029
|
・・・しかし、思っていたよりも中は綺麗だな。
|
M
|
ブルーグ
|
051_030
|
まるで、今も誰かが生活しているような・・・
|
|
|
|
【SE/子供の足音】
|
|
ブルーグ
|
052_031
|
「っ?!」
|
|
|
|
【振り向いて銃を構えるブルーグ】
|
|
|
|
【間】
|
|
ブルーグ
|
053_032
|
「・・・ふぅ。」
|
安堵のため息
|
幼女A
|
054_001
|
「せんせー!ご本読んでー!!」
|
|
ブルーグ
|
055_033
|
「っ?!」
|
|
??
|
056_004
|
「またこの本ですか?」
|
|
少年
|
057_001
|
「別の本がいい!ね、せんせー。」
|
|
幼女A
|
058_002
|
「いいの!これが好きなの!」
|
|
??
|
059_005
|
「仕方ないですね・・・。(ブルーグの方を見て)ほら、君もこっちへ来なさい。」
|
|
ブルーグ
|
060_034
|
「・・・な」
|
|
|
|
【幻覚が消える】
|
|
ブルーグ
|
061_035
|
「・・・消えた。」
|
|
|
|
【キョロキョロと見回す】
|
|
ブルーグ
|
062_036
|
今のは・・・幻覚だったのか?
|
|
ブルーグ
|
063_037
|
・・・マイン・ジュリアス。アイツだった。やっぱり、ここはアイツの・・・。
|
|
|
|
【足元に本が落ちている事に気がつく】
|
|
ブルーグ
|
064_038
|
「ん・・・?これは、さっきの童話・・・。」
|
|
|
|
【拾い上げてパラパラと捲る】
|
|
ブルーグ
|
065_039
|
・・・なんだ?この感覚。初めて読むはずなのに・・・この挿絵、内容・・・。
|
M
|
ブルーグ
|
066_040
|
「・・・懐かしい。」
|
|
|
|
【本を勢いよく閉じる】
|
|
ブルーグ
|
067_041
|
何か・・・何かもっと・・・もっとわかるものが欲しい・・・。
|
|
ブルーグ
|
068_042
|
「先生・・・。そうだ。『先生』の部屋に・・・。」
|
|
|
|
【場面変更/孤児院前】
|
|
ローザ
|
069_001
|
「凄い霧ですわね・・・。この孤児院を中心に濃くなった気がしますわ。」
|
|
リリィ
|
070_001
|
「他の建物と比べると随分綺麗ね・・・。」
|
|
ローザ
|
071_002
|
「とにかく中へ入りましょう。念の為、武器も出しておきましょうか。」
|
|
リリィ
|
072_002
|
「えぇ、そうね。・・・あら?」
|
孤児院の中の人影に気づき
|
ローザ
|
073_003
|
「どうしましたの?リリィ。」
|
|
リリィ
|
074_003
|
「何か・・・中で誰かが動いたような・・・。」
|
|
ローザ
|
075_004
|
「誰か・・・?姿は見えまして?」
|
警戒するように
|
リリィ
|
076_004
|
「ううん、それは・・・。私の見間違いかもしれないし・・・行きましょう、ローザ。」
|
|
|
|
【中へ入っていく2人】
|
|
|
|
【場面変更/地下室】
|
|
ミランダ
|
077_002
|
「・・・余計なのが2匹、侵入したみたいね。」
|
|
MJ
|
078_006
|
「招かざる客、ですか。」
|
|
ジェーン
|
079_003
|
「なんかいいなぁ、ミランダの能力。私も欲しい!」
|
|
リーン
|
080_002
|
「お前にはお前の能力があるだろ。まぁ、鉛みたいに重たい女にはなりたくないけどな。」
|
|
ジェーン
|
081_004
|
「何よ!毛むくじゃらのアンタに言われたくないわ!」
|
|
リーン
|
082_003
|
「なんだよ、寒い時は羨ましがるくせに。」
|
|
MJ
|
083_007
|
「やれやれ、君達は相変わらずですね・・・。」
|
|
ミランダ
|
084_003
|
「好きな子程、いじめたくなっちゃう年頃なのよね。」
|
意地悪そうに
|
ジェーン
|
085_005
|
「ミランダ?あなた、お姉さんの私をからかうつもり?」
|
|
リーン
|
086_004
|
「体も頭もお子様だけどな。」
|
|
ジェーン
|
087_006
|
「リーンがそういうこと言うから、私まで子供扱いされるのよ!」
|
|
MJ
|
088_008
|
「それ以上騒ぐと、消しますよ?」
|
冷たく
|
|
|
【静まり返る】
|
|
MJ
|
089_009
|
「・・さて、お客様を『おもてなし』しなくては。行きましょう、みなさん。」
|
|
|
|
【先へ向かうMJの後ろ】
|
|
ジェーン
|
090_007
|
「・・・本当に、これでいいのかな。」
|
|
ミランダ
|
091_004
|
「え?」
|
|
ジェーン
|
092_008
|
「私たちが・・・化け物になっちゃったのは・・・誰のせい・・・?」
|
|
ジェーン
|
093_009
|
「私たちが地上の支配者になれば、栄光は約束される!でも・・・!」
|
|
リーン
|
094_005
|
「ジェーン・・・。」
|
|
ジェーン
|
095_010
|
「・・・もう、戻れない。」
|
泣きそうになるのをこらえる
|
ミランダ
|
096_005
|
「・・・戻れない事はとっくに理解している。私達は『彼ら』とは違うの。」
|
|
リーン
|
097_006
|
「だから、俺たちはこうやって一緒にいるんだろ。」
|
|
リーン
|
098_007
|
「俺たちは・・・『仲間』だから。」
|
|
ジェーン
|
099_011
|
「リーン・・・。」
|
|
ミランダ
|
100_006
|
「・・・目の前でいちゃつかないでくれる?」
|
|
リーン
|
101_008
|
「なっ?!」
|
|
ジェーン
|
102_012
|
「だ、誰がいちゃついてなんて!」
|
|
ミランダ
|
103_007
|
「早く行かないと消されちゃうわよ。・・・あの頃の『先生』はもういないの。」
|
|
|
|
【ぐっとこらえ、MJの後に続く3人】
|
|
|
|
【場面変更/院長室】
|
|
|
|
【本棚を物色するブルーグ】
|
|
ブルーグ
|
104_043
|
経営本・・・医学書・・・教育・・・。違う。
|
|
|
|
【更に漁る】
|
|
ブルーグ
|
105_044
|
遠足のしおり・・・クリスマス会・・・。
|
|
ブルーグ
|
106_045
|
「・・・ん?」
|
|
|
|
【本を取り出し】
|
|
ブルーグ
|
107_046
|
「・・・アルバム?」
|
|
|
|
【アルバムを捲ると再び幻覚が広がる】
|
|
幼女B
|
108_001
|
「ねぇねぇ。」
|
|
ブルーグ
|
109_047
|
「・・・え?(周りを見回し)俺?」
|
|
幼女B
|
110_002
|
「うん!」
|
ニッコリと
|
ブルーグ
|
111_048
|
・・・ブロンドに青い目。誰かに似てる・・・。誰だ・・・?
|
M
|
幼女B
|
112_003
|
「どうしたのー?」
|
|
ブルーグ
|
113_049
|
「いや・・・なんでも。」
|
|
幼女B
|
114_004
|
「大きくなったらー、絶対、ぜーったい結婚してね?」
|
|
ブルーグ
|
115_050
|
「はぁ?!」
|
|
幼女B
|
116_005
|
「約束したでしょー?」
|
|
ブルーグ
|
117_051
|
「や、約束?」
|
|
幼女B
|
118_006
|
「指切りしたもん!」
|
|
ブルーグ
|
119_052
|
・・・俺、メアリー以外の幼女と既に婚約してたのか・・・
|
引き攣り
|
幼女A
|
120_003
|
「早く来なさい!ミランダ!!」
|
|
ブルーグ
|
121_053
|
「え?」
|
|
幼女B
|
122_007
|
「はーい!・・・えへっ。怒られちゃった。」
|
|
|
|
【幼女B走り去っていく】
|
|
ブルーグ
|
123_054
|
ミラ・・・ン・・・ダ・・・?
|
|
ブルーグ
|
124_055
|
似てる・・・。いや、この感覚。間違いなくそうだ・・・!
|
|
ブルーグ
|
125_056
|
それじゃあ・・・あの黒髪の少女は・・・ジェーン?!
|
|
ブルーグ
|
126_057
|
・・・あの少年は・・・誰だ?
|
|
|
|
【近づいてくる少年】
|
|
少年
|
127_002
|
「何ぼさっとしてるんだ?今日はお前にとって大事な日だろ?」
|
|
ブルーグ
|
128_058
|
「大事な・・・日・・・?」
|
|
少年
|
129_003
|
「もう迎えに来てるんだ。早く行かないと。」
|
|
ブルーグ
|
130_059
|
「迎え・・・?迎えってなんの・・・?」
|
|
少年
|
131_004
|
「お前の新しい両親に決まってるだろ?変なこと言う奴だな。」
|
|
ブルーグ
|
132_060
|
「新しい・・・家族・・・。」
|
|
|
|
【思い立って外に向かって走り出すブルーグ】
|
|
少年
|
133_005
|
「あ・・・おい!」
|
|
|
|
【扉を開けると外ではブルーグの両親とMJが会話をしている】
|
|
ブルーグ
|
134_061
|
「(息を荒くする)」
|
|
父
|
135_001
|
「おや?そんなに息を切らして・・・大丈夫かい?」
|
|
マイン
|
136_010
|
「術後の経過も良好なので、今は心配いりませんよ。」
|
|
ブルーグ
|
137_062
|
「・・・父・・・さん?」
|
|
父
|
138_002
|
「ハハッ。『父さん』か・・・。改めて言われると恥ずかしいね。」
|
|
母
|
139_001
|
「今日から正式に家族になるんですもの。慣れなくちゃ。ね?」
|
|
ブルーグ
|
140_063
|
「・・・母さん。」
|
|
MJ
|
141_011
|
「すっかり懐いてる様で安心しました。」
|
|
|
|
【ブルーグの頭を撫でるMJ】
|
|
マイン
|
142_012
|
「バサラ。遠いディーパへ行っても、いい子で過ごすのですよ?『先生』との約束、ですからね?」
|
|
ブルーグ
|
143_064
|
バ・・・サ・・・ラ・・・?
|
M
|
母
|
144_002
|
「あ、ジュリアスさん。その事なんですが・・・。」
|
|
父
|
145_003
|
「この子さえ良ければ、我々で用意した名前に改名したいと思いまして・・・。」
|
|
マイン
|
146_013
|
「ふむ・・・。」
|
|
マイン
|
147_014
|
「この子が3つの時まで、本当のご両親が迎えに来た時の為に、あえて名前は付けないでいました。」
|
|
マイン
|
148_015
|
「言葉を話せるようになって、ある日・・・この子は自ら『バサラ』と名乗ったんです。」
|
|
母
|
149_003
|
「自ら・・・?」
|
|
マイン
|
150_016
|
「なので、そのまま呼ぶようにしましたが・・・。バサラ、君はどうなんです?」
|
|
ブルーグ
|
151_065
|
「・・・え?」
|
|
マイン
|
152_017
|
「名前、です。その名前に強いこだわりがあるなら、無理には変えなくてもいいとは思いますが・・・。」
|
|
ブルーグ
|
153_066
|
「いや・・・こだわりなんて・・・。」
|
|
マイン
|
154_018
|
「それじゃ、変えてもいいんですね?」
|
|
ブルーグ
|
155_067
|
「・・・あぁ。」
|
|
母
|
156_004
|
「・・・色々と考えたのですが、やはり。私たちにとって血の繋がりはなくとも、かけがえのない息子。」
|
|
母
|
157_005
|
「私が子供を産む事が出来たら、つけようと思っていた名前です。」
|
|
父
|
158_004
|
「我々の、愛する息子・・・」
|
|
|
|
【場面変更】
|
|
ローザ
|
159_005
|
「ブルーグ?!」
|
|
リリィ
|
160_005
|
「ブルーグさん、どうしてここに・・・?」
|
|
ブルーグ
|
161_019
|
「・・・君たちこそ、どうして?」
|
|
ローザ
|
162_006
|
「どうしたもこうしたも、この間の会議で言われていたでしょう?」
|
|
リリィ
|
163_006
|
「マイン・ジュリアスの捜索でここへ・・・。やはり彼が経営していた、この孤児院に何か手がかりがあるんじゃないかと思って・・・。」
|
|
ブルーグ
|
164_020
|
「なるほど・・・。確かに、不思議なものを発見しましたよ。」
|
|
ローザ
|
165_007
|
「不思議なもの?」
|
|
ブルーグ
|
166_021
|
「僕だけではわからなかったので・・・一緒に来て見てもらえませんか?」
|
|
リリィ
|
167_007
|
「え・・・えぇ・・・。」
|
何か腑に落ちない様子で
|
ブルーグ
|
168_022
|
「それじゃ行きましょう。・・・こっちです。」
|
|
ローザ
|
169_008
|
「・・・リリィ?どうしましたの?」
|
|
リリィ
|
170_008
|
「え・・・?う、ううん。なんでも・・・。」
|
|
|
|
【足音】
|
|
ブルーグ
|
171_023
|
「ここです。」
|
|
ローザ
|
172_009
|
「・・・これは、地下へ続く階段。こんなものさっきここへ来たときは・・・。」
|
|
ブルーグ
|
173_024
|
「ここの本棚を調べていたら、不思議なスイッチがあって、押したらこの階段が。」
|
|
ローザ
|
174_010
|
「・・・結構、深そうですわね。」 中を確かめて
|
|
リリィ
|
175_009
|
「ねぇ、ローザ・・・一旦報告したほうが・・・。」
|
|
ブルーグ
|
176_025
|
「なにか見つけてからでもいいんじゃないですか?」
|
|
ローザ
|
177_011
|
「そうよ、地下階段だけ見つけても何にもなりませんわ。降りてみましょう。」
|
|
リリィ
|
178_010
|
「・・・うん。」
|
|
|
|
【階段を降りていく】
|
|
ローザ
|
179_012
|
「暗くて何も見えませんわ。なにか灯りはありませんの?」
|
|
ブルーグ
|
180_026
|
「ありますよ。でも、その前に一つ・・・聞きたいことがあるのですが。」
|
|
リリィ
|
181_011
|
「聞きたいこと?」
|
|
ブルーグ?
|
182_027
|
「お二人は『マイン・ジュリアス』を調べて何をするおつもりで?」
|
|
ローザ
|
183_013
|
「え・・・?何をおっしゃって・・・?貴方もあの時・・・。」
|
|
リリィ
|
184_012
|
「ローザ・・・!やっぱり変!」
|
ローザの腕にすがり
|
ローザ
|
185_014
|
「変?」
|
|
リリィ
|
186_013
|
「ブルーグさんの口調も・・・仕草も・・・なんかおかしいの・・・。」
|
|
ローザ
|
187_015
|
「おかしい・・・?」
|
|
リリィ
|
188_014
|
「確かに顔はそっくりだけど・・・声もなんだが・・・違うみたいだし・・・。」
|
|
|
|
【突然扉が閉まる】
|
|
ローザ
|
189_016
|
「なっ・・・?!なんの冗談ですの!!開けなさい!!」
|
|
|
|
【扉を叩く】
|
|
MJ
|
190_028
|
「・・・おとなしく騙されていればいいものを・・・。ミランダ、ジェーン。」
|
|
ミランダ
|
191_008
|
「はい。」
|
|
ジェーン
|
192_013
|
「はい。」
|
|
MJ
|
193_029
|
「彼女たちを拘束しておいてください。【大切な餌】ですから。」
|
|
リリィ
|
194_015
|
「きゃっ!?」
|
|
ローザ
|
195_017
|
「は、離しなさい!!」
|
|
ジェーン
|
196_014
|
「おとなしくしなさい!」
|
|
|
|
【殴られる音】
|
|
ローザ
|
197_018
|
「うっ!」
|
腹部を殴られ気絶
|
リリィ
|
198_016
|
「ローザ!!」
|
|
ミランダ
|
199_009
|
「あなたにも眠ってもらうわ。ごめんなさいね。」
|
|
|
|
【手を掲げ、睡眠系の魔法をかける】
|
|
リリィ
|
200_017
|
「ブ・・・ルー・・・グ・・・さん・・・」
|
気を失う
|
|
|
【間】
|
|
|
|
【場面変更】
|
|
ブルーグ
|
201_068
|
「・・・一体、なんのつもりなんだ。俺にこんな幻覚を見せて・・・。」
|
|
ブルーグ
|
202_069
|
「こんな幻覚で俺を騙そうとしても無駄だ!俺は・・・惑わされない!」
|
|
|
|
【気配なく背後から声】
|
|
リーン
|
203_009
|
「なら、なぜそんなに怯えているんだ?」
|
|
ブルーグ
|
204_070
|
「っ?!」
|
|
|
|
【銃を構えて振り向く】
|
|
リーン
|
205_010
|
「そんなもの向けないでくれ。こっちはお前とやりあう気はないんだから。」
|
|
ブルーグ
|
206_071
|
「何者だ・・・。」
|
|
リーン
|
207_011
|
「さっき見て思い出してくれたかと思ったが・・・そう簡単には思い出せないか。あの時、お前は5歳だったもんな。」
|
|
ブルーグ
|
208_072
|
「・・・っく」
|
|
リーン
|
209_012
|
「今まで見てきた幻覚は、紛れもなくこの孤児院に染み付いた『過去』の記憶だ。」
|
|
ブルーグ
|
210_073
|
「過去・・・だと・・・?」
|
|
リーン
|
211_013
|
「薄々感付いていたんだろ?そこまで馬鹿じゃないはずだ。」
|
|
ブルーグ
|
212_074
|
「・・・っ」
|
|
リーン
|
213_014
|
「ついてこい。お前が知りたがっている全てを見せてやる。」
|
|
|
|
【歩いていくリーン】
|
|
ブルーグ
|
214_075
|
罠だ・・・。罠に決まっている。俺を惑わせる為の『血の一族』の罠だ。
|
|
ブルーグ
|
215_076
|
何が嘘で、何が真実か・・・この目で確かめてやる。
|
|
|
|
【後を追う】
|
|
|
|
【場面変更/地下】
|
|
リーン
|
216_015
|
「・・・ここに見覚えは?」
|
|
|
|
【手術室の様な場所へ案内される】
|
|
ブルーグ
|
217_077
|
「手術室・・・?あるわけないだろう。」
|
|
リーン
|
218_016
|
「それもそっか・・・。」
|
|
ブルーグ
|
219_078
|
「ここがどうした。」
|
|
リーン
|
220_017
|
「28年前。この場所で、一人の赤ん坊に手術が施された。それが全ての始まりだ。」
|
|
ブルーグ
|
221_079
|
「始まり・・・?」
|
|
リーン
|
222_018
|
「俺達の逃れられない運命の、な。」
|
|
ブルーグ
|
223_080
|
「逃れられない・・・運命・・・。」
|
|
|
|
【手術台の周りを歩きながら話すリーン】
|
|
リーン
|
224_019
|
「命さえ危なかった赤ん坊は、手術後。まるで今までが嘘みたいに健康になった。」
|
|
リーン
|
225_020
|
「しかし、それと引き換えに赤ん坊の容姿は成長するにつれ、当初とは別人のようになってしまった。」
|
|
ブルーグ
|
226_081
|
「・・・別人のように・・・?」
|
|
|
|
【間】
|
|
リーン
|
227_021
|
「元々、この孤児院は、病を抱えた孤児達が集まる場所。」
|
|
リーン
|
228_022
|
「赤ん坊の例から6年後、今度はひとりの少女の命が脅かされた。」
|
|
ブルーグ
|
229_082
|
「少女・・・?」
|
|
|
|
【扉の向こうからジェーンがゆっくりと入ってくる】
|
|
ジェーン
|
230_015
|
「赤ん坊の成功例はあったけど、不安に思った医師は自らを実験台としてアレを埋め込んだの。」
|
|
ブルーグ
|
231_083
|
「ジェーン・・・?!」
|
|
ジェーン
|
232_016
|
「それが、間違いだった。いいえ、本当は赤ん坊の時点で取り返しのつかないことになっていたの。」
|
|
ジェーン
|
233_017
|
「幼体だった前例と違い、2回目の手術は成体への移植。」
|
|
|
|
【今度はミランダが入ってくる】
|
|
ミランダ
|
234_010
|
「小さなうちに移植されれば、副作用は少なく。じっくりと時間をかけて体と心を侵食していける。」
|
|
ミランダ
|
235_011
|
「大人だったジュリアス医師に投与された事で、異変が起きたわ。」
|
|
ブルーグ
|
236_084
|
「異変・・・?」
|
|
ミランダ
|
237_012
|
「侵食の副作用で、『マイン・ジュリアス』としての人格は崩壊。そこにいたのは彼の体を借りた別な存在だった。」
|
|
リーン
|
238_023
|
「その後、その場にいた孤児達に、自分同様の処置を施した。」
|
|
ジェーン
|
239_018
|
「子供たちの病気を治したい一心だった彼の心はとうにない。」
|
|
ミランダ
|
240_013
|
「この世界を支配する為だけに。」
|
|
|
|
【ここでMJが入室】
|
|
MJ
|
241_030
|
「全ては母なる『メガラ』の意思なのですよ。」
|
|
ブルーグ
|
242_085
|
「っ?!」
|
|
MJ
|
243_031
|
「・・・はじめまして?いえ、お久しぶりですね。」
|
|
ブルーグ
|
244_086
|
「お前が・・・マイン・ジュリアス・・・。『MJ』か。この期に及んで顔を隠すなんて・・・。」
|
|
MJ
|
245_032
|
「いかがです?懐かしい、この孤児院は。」
|
|
ブルーグ
|
246_087
|
「お前・・・人の話を・・・」
|
|
MJ
|
247_033
|
「貴方はここで育ち、ミランダ、ジェーン、リーンと共に育った。そう、私が育てた。この手で。」
|
|
MJ
|
248_034
|
「ここを離れ、ナハトイェガー夫妻のところへ行ってからの体の具合はいかがです?」
|
|
ブルーグ
|
249_088
|
「お前に心配される必要なんて・・・!」
|
|
MJ
|
250_035
|
「ありますとも。生まれながらに重い心臓病を抱え、生死をさまよい。私が手術を施した赤ん坊は・・・。貴方なのですから。」
|
|
ブルーグ
|
251_089
|
「信じるものか・・・!俺は、川崎先生の・・・。博士の検査を受けて何も・・・!」
|
|
MJ
|
252_036
|
「その時、声は聞こえてないでしょう?」
|
|
ブルーグ
|
253_090
|
「声・・・。」
|
|
MJ
|
254_037
|
「目覚めた者は聞こえるはずです。母の声が。母の呼びかけが。」
|
|
MJ
|
255_038
|
「我々は選ばれた存在。下等なパラサイトと一緒にしてもらっては困ります。」
|
|
ブルーグ
|
256_091
|
「・・・ずっと、身を潜めて・・・潜伏していた・・・?」
|
ワナワナと
|
MJ
|
257_039
|
「『ブルーグ・ナハトイェガー』という器で、じっくりと育ってきたのです。そう、来るべき時の為に。」
|
|
ブルーグ
|
258_092
|
「俺は!!・・・俺は・・・『器』なんかじゃない!俺は・・・」
|
|
MJ
|
259_040
|
「貴方が目覚めるのに遅れた理由。それを教えてあげましょう・・・。」
|
|
ブルーグ
|
260_093
|
「何・・・?」
|
|
|
|
【顔を晒すMJ】
|
|
ブルーグ
|
261_094
|
「・・・っ?!」
|
|
ジェーン
|
262_019
|
「うわぁ!やっぱり鏡を見てるみたい!」
|
|
リーン
|
263_024
|
「こんなにそっくりなら、言い逃れは出来ないな。」
|
|
ブルーグ
|
264_095
|
「俺が・・・もうひとり・・・?」
|
震えて
|
MJ
|
265_041
|
「盗み出したサンプルの中に、メガラの受精卵がありました。貴方と私は、それを分かち合う存在。」
|
|
MJ
|
266_042
|
「短絡な言葉で示せば・・・『双子』です。」
|
|
ブルーグ
|
267_096
|
「・・・年齢も、親だって・・・血の繋がりだって・・・!第一、俺の知っているマイン・ジュリアスは髪も、目の色も・・・!」」
|
|
MJ
|
268_043
|
「メガラ細胞を投与し、しばらくすると、私の容姿は変わって行きました。恐らく、それが血の一族の力、なのでしょう。」
|
|
MJ
|
269_044
|
「私と貴方は兄弟であると共に、ひとつの存在。どちらが欠けても未完全。」
|
|
MJ
|
270_045
|
「我々が元のひとつに戻る時・・・。次王『バサラ』は誕生する。」
|
|
MJ
|
271_046
|
「さぁ、兄上。今こそ本来の姿に・・・。本能のまま、意識を明け渡すのです!」
|
|
ブルーグ
|
272_097
|
「黙れ!!・・・俺が?お前とひとつの存在?そんな事、認めない!」
|
|
ブルーグ
|
273_098
|
「俺はブルーグ・ナハトイェガー。お前たちを倒すWPCの戦闘員だ!」
|
|
MJ
|
274_047
|
「ふ・・・っ、悪あがきを。ミランダ、ジェーン。お二人をここへ。」
|
|
|
|
【隣の部屋からローザとリリィを連れてくる】
|
|
ジェーン
|
275_020
|
「ほら、さっさと歩いて!」
|
|
ローザ
|
276_019
|
「・・・ブルーグ!」
|
|
リリィ
|
277_018
|
「ど、どっちが本物・・・?」
|
|
ブルーグ
|
278_099
|
「お前らっ!(驚いて)」
|
|
MJ
|
279_048
|
「人間とは愚かですねぇ。顔だけで判断するなんて・・・。」
|
|
ブルーグ
|
280_100
|
「俺のフリをして彼女たちを・・・?」
|
|
MJ
|
281_049
|
「さて、ショーの始まりです。ミランダ。」
|
|
ミランダ
|
282_014
|
「はい。」
|
|
ブルーグ
|
283_101
|
「ショー・・・?」
|
|
ミランダ
|
284_015
|
「『深淵より生まれし地獄の業火よ・・・』」
|
|
|
|
【ミランダの掌に炎が浮かぶ】
|
|
ブルーグ
|
285_102
|
「魔法・・・だと?」
|
|
ミランダ
|
286_016
|
「覚醒したら使えるようになったの。凄いでしょ?これが【血の一族】の力なの。」
|
|
MJ
|
287_050
|
「人間には到底及ばない。それが我々の存在。力。それでも・・・まだ人間の力に頼りますか?」
|
|
ブルーグ
|
288_103
|
「っく・・・」
|
|
MJ
|
289_051
|
「あぁ!そうか・・・(気付いたように)。急に力を解放しろと言われても難しいですよね。私としたことが・・・。」
|
|
MJ
|
290_052
|
「ミランダ、焼いておあげなさい。」
|
|
リリィ
|
291_019
|
「え・・・?」
|
|
ミランダ
|
292_017
|
「(クスっと笑って)ゴメンネ。(魔法)『インフェルノ・ブレイズ』」
|
|
|
|
【ためらいもなくリリィの腕に炎を放つ】
|
|
リリィ
|
293_020
|
「い・・・いやぁあああああああああああああああああ!!」
|
痛みと熱さに悶える
|
ローザ
|
294_020
|
「リリィ!!っく・・・私の仲間に・・・許せませんわ・・・っ!」
|
|
MJ
|
295_053
|
「フフフ・・・どうです?悔しいでしょう?我々が憎いでしょう?」
|
|
ブルーグ
|
296_104
|
「姑息なマネを・・・!」
|
怒りに震えて
|
MJ
|
297_054
|
「おや、まだ足りない様子ですね。ジェーン、今度はそちらのお嬢さんに・・・。」
|
|
ジェーン
|
298_021
|
「はい、せんせい。」
|
|
|
|
【ジェーンの爪が伸び、刃に変わる】
|
|
ローザ
|
299_021
|
「な、何を・・・!!やめ・・・放して!!」
|
|
ジェーン
|
300_022
|
「暴れると変なところに刺さるわよー?」
|
|
ローザ
|
301_022
|
「な・・・」
|
|
|
|
【ローザの足に刃を突き刺す】
|
|
ローザ
|
302_023
|
「あぁぁぁぁあああああああああああっ!!!」
|
痛みに絶叫する
|
ブルーグ
|
303_105
|
「やめろ!!彼女たちは関係ないだろ!!」
|
|
MJ
|
304_055
|
「おや・・・?まだダメですね・・・。ミランダ、ジェーン。」
|
|
ミランダ
|
305_018
|
「はい」
|
|
ジェーン
|
306_023
|
「はい」
|
|
リリィ
|
307_021
|
「や・・・いや・・・やめて・・・あぁぁぁあああああ!!」
|
|
ローザ
|
308_024
|
「あ・・・う?・・・あぁぁぁああああ!!」
|
|
ブルーグ
|
309_106
|
「やめろ・・・!どうして・・・こんなこと・・・!!」
|
憎しみと怒り
|
MJ
|
310_056
|
「まだ、ですね。」
|
|
リリィ
|
311_022
|
「あぁぁ・・・うあああああああ・・・・!!」
|
|
ローザ
|
312_025
|
「もう・・・もう・・・やめ・・・っ!!ああああああ!!」
|
|
MJ
|
313_057
|
「さぁ、もっと・・・もっと・・・!」
|
|
|
|
【ブルーグ小刻みに震えて】
|
|
ブルーグ
|
314_107
|
「やめろ・・・」
|
|
MJ
|
315_058
|
「もっと!もっと!もっと!」
|
|
ブルーグ
|
316_108
|
「やめろ・・・・っ!」
|
|
MJ
|
317_059
|
「さぁ、さぁ、さぁ!」
|
段階をつけて
|
|
|
【間】
|
|
ブルーグ
|
318_109
|
「・・・ヤメロ。」
|
人格が変わったように
|
|
|
【ガラスがガタガタ音を立て、次々に割れていく】
|
|
ジェーン
|
319_024
|
「な、何?!」
|
|
リーン
|
320_025
|
「・・・この感覚は・・・。」
|
|
MJ
|
321_060
|
「ククク・・・ッ。ようやく、待ちわびたこの瞬間が・・・!」
|
|
|
|
【ブルーグの背中からミシミシと音がする】
|
|
ローザ
|
322_026
|
「な・・・何?!背中がうごめいて・・・」
|
|
|
|
【衣服の裂ける音と大きな翼を広げる音】
|
|
ローザ
|
323_027
|
「っ?!」
|
|
リリィ
|
324_023
|
「翼・・・?!ブルーグさんの背中から・・・」
|
|
MJ
|
325_061
|
「ククク・・・そう、その目。赤く、冷たいその目です!」
|
|
MJ
|
326_062
|
「待ちわびましたよ・・・。さぁ、私とひとつに・・・!」
|
|
ブルーグ
|
327_110
|
「俺は・・・WPCだ。」
|
|
MJ
|
328_063
|
「っ?!」
|
|
|
|
【床を突き破り、木のツタが黒い天使のメンバーを捉える】
|
|
ミランダ
|
329_019
|
「っく!」
|
|
リーン
|
330_026
|
「しまっ・・・」
|
|
ジェーン
|
331_025
|
「は、放しなさいよ!!」
|
もがいてみせる
|
MJ
|
332_064
|
「・・・私としたことが。まさか、まだ人間の意識が勝(まさ)っているとは。」
|
|
ブルーグ
|
333_111
|
「ローザ、リリィ。」
|
|
リリィ
|
334_024
|
「・・・っはい・・・。」
|
|
ブルーグ
|
335_112
|
「今のうちにここから離れろ。」
|
|
ローザ
|
336_028
|
「・・・一体何をなさるつもりですの!?」
|
|
ブルーグ
|
337_113
|
「俺は・・・見ての通り、化け物だ。」
|
悲しみを込めて
|
ブルーグ
|
338_114
|
「・・・俺なりのケジメを付けさせて欲しい。」
|
力強く
|
ローザ
|
339_029
|
「貴方、まさか・・・!」
|
|
ブルーグ
|
340_115
|
「さっさと行け!!」
|
|
リリィ
|
341_025
|
「・・・っ!行きましょう、ローザ。」
|
|
ローザ
|
342_030
|
「・・・っく!」
|
|
|
|
【その場を離れる2人】
|
|
ブルーグ
|
343_116
|
「これで・・・後腐れなく、勝負が出来る。」
|
|
MJ
|
344_065
|
「・・・おやめなさい、兄上。そんな事をしても、無意味です。」
|
|
ブルーグ
|
345_117
|
「無意味?・・・やってみなけりゃわからないだろう。」
|
|
|
|
【漆黒のオーブを手のひらに掲げるブルーグ】
|
|
ミランダ
|
346_020
|
「暗黒魔法・・・。」
|
|
ブルーグ
|
347_118
|
「俺は、お前たちを倒す為の存在だ。存在理由に抗う事になろうと、それだけは譲らない!」
|
|
ジェーン
|
348_026
|
「ちょ・・・いや・・・!いや!死にたくない!」
|
|
リーン
|
349_027
|
「ジェーン!!俺の手を・・・!」
|
|
ブルーグ
|
350_119
|
「これで・・・終わりだ・・・っ!!」
|
|
|
|
【ブルーグの放った漆黒の魔法が、孤児院を駆け抜けていく】
|
|
|
|
【場面変更/外を逃げるローザとリリィ】
|
|
ローザ
|
351_031
|
「(呼吸を荒く)」
|
|
リリィ
|
352_026
|
「(呼吸を荒く)」
|
|
ローザ
|
353_032
|
「(爆発の気配に気づき)っ?!リリィ、伏せて!!」
|
|
リリィ
|
354_027
|
「っ!?」
|
|
|
|
【SE/爆発音】
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【瓦礫が落ちる音】
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ローザ
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355_033
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「(咳き込みながら)大丈夫?リリィ。」
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リリィ
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356_028
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「えぇ・・・。でも、中にブルーグさんが・・・!」
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ローザ
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357_034
|
「この怪我で助けに行くのは無謀ですわ!応援を呼びましょう。」
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リリィ
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358_029
|
「そうね・・・。」
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【間】
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【場面変更/ディーパ上層部医務室】
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ブルーグ
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359_120
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「・・・ん・・・」
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ベッドの上で意識を戻す
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イクス
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360_001
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「よっ、相棒。」
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ブルーグ
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361_121
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「?!」
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思わず身構える
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イクス
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362_002
|
「おいおい、何だよ。仲間の顔を見るなり・・・。」
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ブルーグ
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363_122
|
「どうして・・・?俺は・・・」
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現状を理解できていない
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イクス
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364_003
|
「爆発に巻き込まれたんだってな。ノートルゲート支部からの緊急要請で急遽、ゲートハルクに向かったはいいが・・・。」
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イクス
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365_004
|
「あの残骸を見た時にはダメかと思ったぜ。そしたら・・・無傷で倒れてるじゃねぇか。」
|
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ブルーグ
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366_123
|
「無傷・・・?」
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イクス
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367_005
|
「何があったか知らねぇが・・・とにかく、お前が無事で安心したぞ。」
|
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【間】
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ブルーグ
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368_124
|
あの時と一緒だ・・・。大怪我をしても治ってしまうのは・・・俺が『化け物』・・・だから?
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|
ブルーグ
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369_125
|
・・・。ん?・・・化け物・・・?
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|
ブルーグ
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370_126
|
「なぁ、イクス。」
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|
イクス
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371_006
|
「あん?なんだ?」
|
|
ブルーグ
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372_127
|
「どうして・・・お前は、俺を見ても・・・普通でいられる?」
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イクス
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373_007
|
「はぁ?」
|
|
ブルーグ
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374_128
|
「だって、俺は・・・化け物で・・・」
|
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イクス
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375_008
|
「・・・爆発で頭でもイカレたのか?いつもと変わらないブルーグさんだぜ?」
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|
ブルーグ
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376_129
|
「・・・なんだって?」
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訝しげに
|
|
|
【ベッドから起き上がるブルーグ】
|
|
イクス
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377_009
|
「あ・・・おい!」
|
|
ブルーグ
|
378_130
|
「大丈夫だ・・・。」
|
|
|
|
【ベッドからおりて鏡を確認するブルーグ】
|
|
ブルーグ
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379_131
|
「本当だ・・・。」
|
|
イクス
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380_010
|
「いくら無傷だからって無茶するなよ。・・・(思い出して)あ、そうだ!お前に朗報だ!」
|
|
ブルーグ
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381_132
|
「朗報・・・?」
|
|
イクス
|
382_011
|
「実はなぁ・・・。あのミランダをとっ捕まえたんだ!」
|
|
ブルーグ
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383_133
|
「ミランダを・・・?他の連中は?」
|
|
イクス
|
384_012
|
「あー・・・。あのジェーンって小娘は・・・死んでたよ。」
|
|
ブルーグ
|
385_134
|
「死んでた・・・?」
|
|
イクス
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386_013
|
「背中にあったコアが壊れてた・・・。この間の戦いのが、尾を引いてたんだろうな。」
|
|
イクス
|
387_014
|
「とにかくまぁ、あれじゃ再生は出来ないみたいだぜ?」
|
|
ブルーグ
|
388_135
|
「そっか・・・。他は?」
|
|
イクス
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389_015
|
「他?」
|
|
ブルーグ
|
390_136
|
「MJともうひとり、金髪の少年がいたはずだ。」
|
|
イクス
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391_016
|
「さぁ・・・。俺が現場に駆けつけた時には、他には誰も・・・。」
|
|
ブルーグ
|
392_137
|
「逃げられたか・・・。」
|
|
イクス
|
393_017
|
「まぁ・・・また捕まえればいいじゃないか。」
|
|
イクス
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394_018
|
「それじゃ、俺はお前が目覚めたことを上に報告してくる。ゆっくり休んでろよ?」
|
|
|
|
【ドアの閉まる音】
|
|
ブルーグ
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395_138
|
夢・・・だったわけじゃないよな?俺は・・・人間に戻れたのか・・・?
|
|
|
|
【鏡を見つめる】
|
|
ブルーグ
|
396_139
|
「(深呼吸)・・・っく!!ん・・・!はぁっ!!」
|
精神を集中する
|
|
|
【羽根の音】
|
|
ブルーグ
|
397_140
|
「っ?!」
|
|
|
|
【鏡を割る】
|
|
ブルーグ
|
398_141
|
終わってない・・・!!俺は・・・まだ・・・化物のままじゃないか!!
|
|
ブルーグ
|
399_142
|
どうすれば・・・。どうすれば終わらせる事が出来るんだ・・・?
|
|
ブルーグ
|
400_143
|
「どうすれば・・・。」
|
|
|
|
【間】
|
|
|
|
【ドアを開ける】
|
|
イクス
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401_019
|
「お待たせー!ブルーグ・・・・あれ?」
|
|
ジェイク
|
402_001
|
「いないようだが?」
|
|
イクス
|
403_020
|
「ちゃ、ちゃんとここで大人しくしてるように・・・」
|
|
|
|
【風で窓が揺れる】
|
|
ジェイク
|
404_002
|
「・・・窓から出て行ったのか・・・。あのバカめ・・・。」
|
|
イクス
|
405_021
|
「なにしてんだよ、アイツ・・・。」
|
髪をくしゃくしゃっとして
|
イクス
|
406_022
|
「なぁ、総帥。ブルーグの奴、様子が明らかにおかしかった。アンタ、俺達に隠してることがあるんじゃないのか?」
|
|
ジェイク
|
407_003
|
「これ以上お前たちに隠し事なんて・・・」
|
|
イクス
|
408_023
|
「・・・あいつ、自分のこと『化け物』なんて言うんだ。おかしいだろ?なぁ、なんか知ってるんじゃないのか?」
|
|
ジェイク
|
409_004
|
「(ため息)・・・今はまだ調査中だ。確証のない事は言えない。」
|
|
イクス
|
410_024
|
「・・・わかったら、話してくれるのか?」
|
|
ジェイク
|
411_005
|
「・・・あぁ。」
|
|
イクス
|
412_025
|
「・・・わかった。それじゃ、俺・・・ブルーグを探してくる。今、俺に出来るのは、それくらいしかねぇからな。」
|
|
ジェイク
|
413_006
|
「あぁ、頼んだ。」
|
|
|
|
【走り去る音】
|
|
ジェイク
|
414_007
|
「ん?」
|
|
|
|
【手紙の存在に気づく】
|
|
ジェイク
|
415_008
|
「ブルーグの字だ。置き手紙か・・・。」
|
|
|
|
【手紙を開けて読む】
|
|
ブルーグ
|
416_144
|
上層部のみんなへ。・・・3年間世話になったな。俺は、みんなの期待に応えられてきただろうか?
|
|
ブルーグ
|
417_145
|
出来る事なら、これからも『WPCの俺』で居続けたかった。
|
|
ブルーグ
|
418_146
|
でも、運命は残酷だ。俺がそれを望んでも、許してくれないらしい。俺は・・・みんなとは一緒に居られない。
|
|
ブルーグ
|
419_147
|
俺の事は探さないでくれ。これは・・・俺、個人の問題だ。みんなを巻き込むつもりはない。
|
|
ブルーグ
|
420_148
|
それじゃ、みんな・・・元気で。ブルーグより
|
|
ブルーグ
|
421_149
|
P.S.メアリー、約束守れなくてゴメンな。
|
|
|
|
【間】
|
|
ジェイク
|
422_009
|
「・・・あのバカ・・・!」
|
怒りと寂しさを込めて
|
|
|
【手紙をクシャっと丸める】
|
|
|
|
【場面変更】
|
|
駅員
|
423_001
|
「銀髪・・・?あぁ、もしかして目の赤い人かな?」
|
|
イクス
|
424_026
|
「見たのか?!」
|
|
駅員
|
425_002
|
「確か・・・アゴール方面行きのチケットを買っていたな。」
|
|
イクス
|
426_027
|
「アゴール?どこだい?それは。」
|
|
駅員
|
427_003
|
「この大陸の最北端の国だよ。・・・あ!そうだ。『これ以上先へ行くにはどうしたらいい?』って聞かれて、そこからは船で行くしかないよって答えたんだ。」
|
|
イクス
|
428_028
|
それ以上先へ・・・か。ありがと、おっさん!」
|
|
|
|
【携帯を手にするイクス】
|
|
イクス
|
429_029
|
「・・・あ、総帥!ブルーグの足取り、掴めたぜ。」
|
|
|
|
【場面切り替え/ジェイク側】
|
|
ジェイク
|
430_010
|
「・・・・アゴール?ブルーグはアゴールに向かったのか?」
|
|
イクス
|
431_030
|
「なぁ、総帥。俺、有休まだ残ってるよな?」
|
電話越し
|
ジェイク
|
432_011
|
「ん?あぁ、まだあったはずだが?」
|
|
イクス
|
433_031
|
「・・・ブルーグの奴、必ず連れ戻してくる。このままで納得出来るかよ。」
|
|
ジェイク
|
434_012
|
「そうか・・・わかった。・・・あぁ、一度戻ってからにしてくれないか?」
|
|
イクス
|
435_032
|
「ん?」
|
|
ジェイク
|
436_013
|
「試作段階だが『対・黒い天使』用の特殊武器を渡しておきたい。お前の分と、ブルーグの分だ。」
|
|
イクス
|
437_033
|
「へぇぇ、そんなもん作ってたのか!?了解!それじゃ、一旦戻ってから向かうぜ!」
|
|
ジェイク
|
438_014
|
「あぁ。それじゃ、また後で。」
|
|
|
|
【電話を切る】
|
|
|
|
【小さな足音】
|
|
ジェイク
|
439_015
|
「ん・・・?今のは・・・?」
|
|
|
|
【場面変更】
|
|
リーン
|
440_028
|
「ジェーン・・・。」
|
|
|
|
【ジェーンのコアの破片を握り締める】
|
|
MJ
|
441_066
|
「君が、彼女の手を取るより早く・・・。彼女のコアが割れてしまったんです。自分を責めてはいけません。」
|
|
|
|
【答えないリーン】
|
|
MJ
|
442_067
|
「(ため息)やれやれ・・・。気が済むようになさい。」
|
|
|
|
【リーンを置いて姿を消すMJ】
|
|
|
|
【回想】
|
|
ジェーン
|
443_027
|
「ねぇ、もし私たちが普通の人間だったら・・・どんな人生だったかな?」
|
|
リーン
|
444_029
|
「どうしたんだよ、急に。」
|
|
ジェーン
|
445_028
|
「なんとなく、よ。」
|
|
リーン
|
446_030
|
「さぁ、どうだろうな。今と大して変わらないと思うけどな。」
|
|
ジェーン
|
447_029
|
「そうかな・・・?」
|
|
リーン
|
448_031
|
「ジェーン?」
|
|
ジェーン
|
449_030
|
「・・・普通に思春期を迎えて、普通に恋して、大人になって。当たり前の平凡な生活を送ってるかもしれない。」
|
|
ジェーン
|
450_031
|
「それはそれでつまらないって感じちゃうかもしれないけど・・・。」
|
|
ジェーン
|
451_032
|
「その当たり前を諦めてる今から想像したら・・・凄く、幸せなのかもしれないね。」
|
|
リーン
|
452_032
|
「幸せ、か。俺は今でも十分だ。」
|
|
ジェーン
|
453_033
|
「なんで?」
|
|
リーン
|
454_033
|
「お前やミランダ。先生・・・。仲間がいるから。」
|
|
ジェーン
|
455_034
|
「仲間・・・か。うん、そうだね。」
|
|
|
|
【回想終わり】
|
|
リーン
|
456_034
|
あの時はお前の言葉の意味がわからなかった・・・。でも、ようやくわかったよ。
|
|
リーン
|
457_035
|
俺たちが『血の一族』である以上・・・平穏なんて、ない。
|
|
リーン
|
458_036
|
お前を失って気づくなんて、遅すぎたかな・・・?ジェーン。
|
|
リーン
|
459_037
|
「俺は・・・。」
|
|
|
|
【間】
|
|
リーン
|
460_038
|
「お前ら人間を、絶対に許さない・・・!」
|
|
|
|
【間】
|
|
ブルーグ
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461_150
|
「次回予告。」
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|
ジェイク
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462_016
|
「突如、行方をくらましたブルーグと、それを追うイクス。」
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|
ジェイク
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463_017
|
「それと同時に、メアリーの姿が上層部から消えた。」
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ジェイク
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464_018
|
「相次ぐアクシデントの中、単身、上層部に侵入する影がひとつ。」
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ジェイク
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465_019
|
「絶体絶命の状況下で、巻き起こる。忘れることの出来ない一日。」
|
|
ジェイク
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466_020
|
「次回ParasiteNOVA第十二話『壊れゆくもの』」
|
|